イランのアブドラヒアン外相がいしょうは１７日にち、パレスチナ自治区じちくガザ地区ちくでのイスラエルの戦闘せんとうが終おわらない限かぎり、中東ちゅうとうのイランを後うしろ盾だてとする勢力せいりょくによる攻撃こうげきが終おわることはないと警告けいこくした。中東ちゅうとうの緊張きんちょうがより広範囲こうはんいに飛とび火ひする恐おそれが出でる中なかでの発言はつげんとなった。

アブドラヒアン氏しはスイス・ダボスで開催かいさいされた世界経済せかいけいざいフォーラム年次総会ねんじそうかい（ダボス会議かいぎ）でＣＮＮのインタビューに応おうじ、「ガザ地区ちくのジェノサイド（集団殺害しゅうだんさつがい）が止とまれば、地域ちいきの他ほかの危機ききや攻撃こうげきも終おわるだろう」と述のべた。

アブドラヒアン氏しの発言はつげんは、イランの影響下えいきょうかにある個ここ々の武装組織ぶそうそしきが表明ひょうめいする目的もくてきと呼応こおうする。

イスラム組織そしきハマスによる昨年さくねん１０月がつ７日なのかのイスラエル攻撃こうげきや、これを受うけたイスラエルのガザ攻勢開始以来こうせいかいしいらい、レバノン・イスラエル国境こっきょうでは連日れんじつ、イスラム教きょうシーア派組織はそしきヒズボラがイスラエル軍ぐんと衝突しょうとつしている。

イエメンの反政府武装組織はんせいふぶそうそしきフーシは、紅海こうかいの商船しょうせんや欧米軍艦おうべいぐんかんに対たいして相次あいつぐ攻撃こうげきを実施じっし。イラクとシリアでも、イランを後うしろ盾だてとする勢力せいりょくが国内こくないの米軍拠点べいぐんきょてんに数十回すうじゅうかいの攻撃こうげきを仕掛しかけた。

１４日じゅうよっかにはヒズボラの指導者しどうしゃナスララ師しが、レバノン・イスラエル国境こっきょうの衝突しょうとつはガザ停戦ていせんまで「終おわらない」との認識にんしきを初はじめて示しめした。

イランは今週こんしゅう、イラク北部ほくぶアルビルにあるイスラエル情報機関じょうほうきかんモサドの諜報ちょうほう（ちょうほう）拠点きょてんと主張しゅちょうする場所ばしょに向むけ弾道だんどうミサイルを発射はっしゃ。より直接的ちょくせつてきに紛争ふんそうに加くわわった。イラン革命防衛隊かくめいぼうえいたいの指揮官しきかんやイラン系抵抗勢力けいていこうせいりょくのメンバーがイスラエルの攻撃こうげきで死亡しぼうしたことに対たいする報復ほうふくとしている。

イラクはアルビルにモサドの拠点きょてんがあるとの主張しゅちょうを否定ひてい。イスラエルはこの攻撃こうげきについてコメントしていない。

イランはシリアとパキスタンでも、イラン国内こくないの攻撃こうげきに関与かんよしたテロ組織そしきに対たいする攻撃こうげきと称しょうして、ミサイル攻撃こうげきを実施じっしした。パキスタンはイランの攻撃こうげきを強つよく非難ひなんし、報復ほうふくの可能性かのうせいに言及げんきゅうした。

アブドラヒアン氏しは今回こんかい、イランはイラク、パキスタン両国りょうこくと「非常ひじょうに良好りょうこうな関係かんけい」にあると説明せつめい。「我われわれ々はテロ対策たいさくの必要性ひつようせいについて何度なんども協議きょうぎし、合意ごういした」としている。